
「仮想通貨を始めたいけれど、どの取引所を選べばいいのかわからない」
このように悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
仮想通貨取引所は、サービスによって取扱銘柄、手数料、取引方法、入出金方法、セキュリティなどが異なります。
知名度だけで選ぶと、「買いたい銘柄を扱っていなかった」「出金手数料が想像より高かった」「使いたい取引機能がなかった」と後から気づくこともあります。
また、国内取引所と海外取引所では、利用できる機能だけでなく、日本円入金のしやすさや制度上の位置付けも異なります。
この記事では、仮想通貨取引所を選ぶ際に確認したい7つのポイントを、初心者向けにわかりやすく解説します。
仮想通貨取引所とは?
仮想通貨取引所とは、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産を購入・売却できるサービスです。
一般的には、次のような機能が提供されています。
- 仮想通貨の購入・売却
- 日本円や仮想通貨の入出金
- 仮想通貨同士の交換
- 積立
- ステーキングやレンディング
- 現物取引やデリバティブ取引
ただし、すべての取引所が同じ機能を提供しているわけではありません。
初心者向けに購入画面を簡素化したサービスもあれば、板取引、先物、コピートレード、取引ボットなど、経験者向けの機能を多く備えたサービスもあります。
そのため、取引所を選ぶ前に、まず「自分が何をしたいのか」を整理する必要があります。
販売所と取引所の違い
仮想通貨の購入方法には、主に「販売所形式」と「取引所形式」があります。

販売所形式
販売所形式では、仮想通貨交換業者から仮想通貨を購入します。
購入画面がシンプルで、金額を入力するだけで買いやすい点が特徴です。
一方で、購入価格と売却価格の間に「スプレッド」と呼ばれる価格差があります。
「売買手数料無料」と表示されていても、スプレッドによって実質的なコストが発生する場合があるため、表示価格を確認する必要があります。
取引所形式
取引所形式では、利用者同士の売買注文をマッチングさせます。
注文板を見ながら価格や数量を指定でき、販売所より取引コストを抑えられる場合があります。
ただし、注文方法や板の見方を理解する必要があるため、最初は少し難しく感じるかもしれません。
取引所形式では、注文方法や取引量に応じてMaker手数料やTaker手数料が設定されることがあります。実際の手数料体系はサービスごとに異なるため、公式ページで最新情報を確認しましょう。
国内取引所と海外取引所の違い
仮想通貨取引所は、大きく国内取引所と海外取引所に分けられます。

| 比較項目 | 国内取引所 | 海外取引所 |
|---|---|---|
| 日本円入金 | 対応していることが多い | 非対応の場合が多い |
| 取扱銘柄 | 比較的限定される | 多い傾向がある |
| 日本語対応 | 基本的に対応 | サービスにより異なる |
| 取引機能 | 比較的シンプル | 多機能な場合が多い |
| 国内での登録 | 金融庁・財務局への登録を確認できる | 日本で未登録の場合がある |
| 初心者の利用 | 始めやすい | 仕組みの理解が必要 |
日本国内で暗号資産交換業を行う事業者は、資金決済法に基づく登録が必要です。登録事業者は金融庁が公表する一覧で確認できます。
海外取引所は取扱銘柄や取引機能が豊富な場合がありますが、日本の暗号資産交換業者と同じ制度の下で運営されているとは限りません。
金融庁は、無登録で日本の利用者へ金融商品や暗号資産関連サービスを提供している事業者について、警告情報を公表しています。利用前には登録状況や警告の有無を自分で確認することが重要です。
国内と海外のどちらが絶対に優れているわけではありません。
日本円で初めて仮想通貨を購入する人は国内取引所を利用し、その後、必要な銘柄や機能がある場合に海外取引所を検討する方法もあります。
仮想通貨取引所を選ぶ7つのポイント
1.利用目的に合っているか
最初に確認したいのは、自分が何をしたいのかです。
たとえば、次のように目的によって必要な機能は変わります。
| 目的 | 確認したい機能 |
| BTCを少額購入したい | 最低購入額、日本円入金 |
| 毎月積み立てたい | 自動積立、銀行引落 |
| 多くの銘柄を売買したい | 取扱銘柄、現物取引 |
| 仮想通貨を運用したい | ステーキング、レンディング |
| 本格的に取引したい | 板取引、チャート、注文方法 |
| 海外取引所を使いたい | 日本語対応、入出金方法、制度上の注意点 |
「有名だから」という理由だけで選ぶのではなく、自分の目的に必要な機能があるかを確認しましょう。
2.取扱銘柄を確認する
取引所によって、購入できる仮想通貨は異なります。
ビットコインやイーサリアムは多くの取引所で扱われていますが、新しい銘柄や時価総額の小さい銘柄は、一部の取引所でしか買えない場合があります。
ただし、銘柄数が多ければ安全という意味ではありません。
取扱銘柄が多いほど選択肢は広がりますが、価格変動が大きい銘柄や情報が少ない銘柄も含まれます。
購入前には、次の項目を確認しましょう。
- どのような目的の仮想通貨か
- 発行主体や開発チームは明確か
- 公式サイトや文書があるか
- 十分な取引量があるか
- 入出金に対応しているか
3.手数料とスプレッドを比較する
取引所を選ぶ際は、売買手数料だけでなく、全体のコストを確認することが重要です。
主なコストには次のものがあります。
- 売買手数料
- スプレッド
- 日本円入金手数料
- 日本円出金手数料
- 仮想通貨送金手数料
- Maker・Taker手数料
- レバレッジ取引の資金調達料

特に注意したいのが、「取引手数料無料」という表現です。
取引手数料が無料でも、販売所の購入価格と売却価格にはスプレッドが含まれる場合があります。たとえばbitFlyerも販売所の売買手数料を無料と案内する一方、売買価格にはスプレッドがあると明記しています。
また、日本円の入金方法によっては別途手数料が発生します。Coincheckの場合も、銀行振込、コンビニ入金、クイック入金で条件が異なります。
表面上の「無料」だけで判断せず、実際に購入・送金・出金した場合の総コストで比較しましょう。
4.セキュリティ対策を確認する
仮想通貨取引所では、アカウントの不正利用や資産流出を防ぐためのセキュリティ対策が重要です。
確認したい主な項目は次のとおりです。
- 二段階認証に対応しているか
- ログイン通知があるか
- 出金時の認証があるか
- 出金先アドレスを制限できるか
- フィッシング対策コードがあるか
- 資産管理方法を公表しているか
- 過去に重大な事故がなかったか
- 事故発生時の対応内容を公開しているか
ただし、「セキュリティ対策がある=絶対に安全」ではありません。
利用者側も、パスワードの使い回しを避け、二段階認証を設定し、不審なリンクを開かないなどの対策が必要です。
5.入出金しやすいか
取引所へ資金を入れる方法と、利益や資産を外部へ出す方法も確認しましょう。
国内取引所では、銀行振込やクイック入金などを利用できる場合があります。
海外取引所では、日本円を直接入金できず、国内取引所で仮想通貨を購入して送金するケースもあります。
仮想通貨を送金する場合は、次の点に注意が必要です。
- 送金先アドレス
- 利用するネットワーク
- 最低送金額
- 送金手数料
- メモやタグの入力
- 入出金停止の有無
アドレスやネットワークを間違えると、資産を失う可能性があります。
初めて送金する際は、少額でテスト送金を行い、着金を確認してから残りを送る方法があります。
6.画面やアプリが使いやすいか
初心者にとっては、機能数よりも操作のわかりやすさが重要になる場合があります。
次の点を確認しましょう。
- 購入画面がわかりやすいか
- 保有資産を確認しやすいか
- 注文内容を確認しやすいか
- 日本語表示が自然か
- スマートフォンでも操作しやすいか
- 誤操作を防ぐ確認画面があるか
高機能な取引所でも、画面が複雑で操作を間違えてしまえば意味がありません。
最初はデモ取引や少額取引を使い、操作方法を確認することも大切です。
7.サポートと情報公開を確認する
問題が発生した際に、問い合わせできる窓口があるかも重要です。
確認したい項目は次のとおりです。
- 日本語サポートの有無
- チャットやメールの問い合わせ窓口
- FAQやヘルプページ
- 障害情報の公開
- メンテナンス情報
- 手数料や利用規約の更新履歴
- 運営会社の情報
サポート対応の速さは、時間帯や問い合わせ内容によって変わるため、単純には比較できません。
しかし、運営会社や規約、手数料、リスク情報が確認しにくいサービスは、慎重に判断する必要があります。
初心者が避けたい取引所の選び方

SNSで話題だから選ぶ
SNSの投稿には、広告や紹介報酬を目的とした内容もあります。
投稿者の利益と、利用者にとって適したサービスが一致するとは限りません。
ボーナスだけで選ぶ
キャンペーンや口座開設ボーナスは魅力的ですが、出金条件や取引条件が設定されている場合があります。
特典だけでなく、通常時のサービス内容も確認しましょう。
手数料無料だけで決める
売買手数料が無料でも、スプレッドや出金手数料が高い場合があります。
総コストで比較することが必要です。
最初から高額を入金する
操作に慣れていない段階で高額を入金すると、注文ミスや送金ミスの影響が大きくなります。
少額から使い方を確認しましょう。
登録状況や運営会社を確認しない
国内で利用する場合は、金融庁が公表する暗号資産交換業者の登録一覧や、無登録業者への警告情報も判断材料になります。
取引所は複数使ってもいい?
取引所を1社だけに絞る必要はありません。
利用目的によって複数の取引所を使い分ける方法もあります。
たとえば、
- 日本円の入出金に使う国内取引所
- 積立に使う取引所
- 特定の銘柄を購入する取引所
- 取引機能を利用する海外取引所
というように役割を分けられます。
一方で、口座を増やしすぎると、資産管理、パスワード管理、取引履歴の整理が複雑になります。
初心者は最初から多くの取引所を開設するのではなく、必要になった段階で追加する方が管理しやすいでしょう。
取引所選びのチェックリスト

口座を開設する前に、次の項目を確認しましょう。
- 自分の利用目的に合っている
- 購入したい銘柄を扱っている
- 手数料とスプレッドを確認した
- 二段階認証などのセキュリティ機能がある
- 入出金方法を理解している
- 画面やアプリを操作しやすい
- 運営会社やサポート情報を確認できる
- 国内での登録状況や警告情報を確認した
- リスクと利用規約を読んだ
すべての項目で最高評価の取引所を探す必要はありません。
自分が重視する項目に優先順位を付けて判断することが大切です。
よくある質問
初心者は国内取引所と海外取引所のどちらを使うべきですか?
日本円で初めて仮想通貨を購入する場合、国内取引所の方が入金や本人確認の流れを理解しやすい傾向があります。
海外取引所を利用する場合は、日本円入金の可否、送金方法、登録状況、サービス内容などを追加で確認する必要があります。
取引所と販売所はどちらが安いですか?
一般的には、利用者同士で売買する取引所形式の方がコストを抑えられる場合があります。
ただし、取引手数料や流動性、注文方法によって結果は異なります。
口座開設は無料ですか?
多くの取引所では口座開設や口座維持は無料ですが、入出金や売買、送金時に手数料が発生する場合があります。
取引所に仮想通貨を置いたままでも大丈夫ですか?
取引所で保管する方法には利便性がありますが、取引所の障害、不正アクセス、出金停止などのリスクがあります。
長期保有する場合は、自分で管理するウォレットを含め、保管方法の違いを理解する必要があります。
取引所は何社くらい使えばいいですか?
明確な正解はありません。
初心者はまず1社で基本操作を覚え、必要な銘柄や機能が出てきた段階で追加する方が管理しやすいでしょう。
まとめ

仮想通貨取引所を選ぶ際は、知名度やキャンペーンだけで判断せず、利用目的、取扱銘柄、コスト、セキュリティ、入出金方法などを総合的に比較する必要があります。
特に確認したいのは、次の7項目です。
- 利用目的に合っているか
- 購入したい銘柄を扱っているか
- 手数料とスプレッドはいくらか
- セキュリティ対策は十分か
- 入出金しやすいか
- 画面やアプリが使いやすいか
- サポートや運営情報が公開されているか
国内取引所と海外取引所には、それぞれ異なる特徴と注意点があります。
「どの取引所が一番か」ではなく、「自分の目的に合っているか」という視点で選びましょう。
執筆:Coinavi編集部
編集責任者:Coinavi編集長
最終更新日:2026年8月
